資格試験組に向けた業界研究
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こんにちは。Asamiです。
 最近寒くて朝起きれません。
 なにか寒さに負けないからだづくりをしようかと考え中ですが
 この間の味の素マラソンでマラソンはこりごりです
 何かいい運動はありますか?

さて、前回の司法書士に続き、
今回のお仕事紹介は【弁護士】について!

司法書士については、仕事内容をあまり知らない、という方が多いかと思いますが。
「弁護士」といったら、何となくイメージできるのではないでしょうか?

といっても、仕事内容は多岐に渡り、現在放送されているテレビドラマのリーガルハイのように、
毎回毎回法廷で弁論しているわけではないですが・・・笑

今回も1回では書ききれないので、3回に分けて書かせていただきます。

1、法科大学院(ロースクール) 卒業後のキャリア①~法科大学院とは~
2、法科大学院(ロースクール) 卒業後のキャリア②~司法試験に合格!合格後の進路~
3、法科大学院(ロースクール) 卒業後のキャリア③~司法試験を断念。その後の就職活動~

弁護士になるためにはまず、司法試験に合格しなければなりません。

2006年度から司法試験制度が大きく変わり、
当時とても話題になったのを覚えています。
2011年までの試験制度移行期間中は、二つの試験制度を区別するために
「旧司法試験」「新司法試験」と呼ばれていました。

主な変更点は以下の通り
■受験資格
受験資格者は受験時に法科大学院(ロースクール)の課程を終了している者

従って、2年または3年間のロースクールの課程を修了しない限り、
司法試験を受験することは出来なくなってしまいました。
(2011年までは暫定的に旧司法試験の枠も残されていました)

■受験制限
新司法試験は3回しか受けることが出来ない

■試験の態様
新司法試験では、5月に短答試験と論文試験が同時に行われ、
最終合格者が決定します。
口述試験は廃止されました。
5月に、日曜の休みを挟んで計4日間の試験が行われます。
合計で22時間のハードスケジュールになります。

■合格者の数
これが最も大きな違いではないでしょうか。
司法試験制度改革の最大の目的は、法曹人口を拡大することでした。

欧米の先進国に比べると圧倒的に少ない法曹の数を増やすことにより、
裁判期間の短縮、司法過疎地域の解消など、司法をめぐるさまざまな問題に対処することができる、という考えです。

それならば、ほんの数%の合格率しかない司法試験のハードルを下げ、
合格者を増やせばいいということにもなりますが、
そうすると、合格者の「質」の低下が避けられません。
そこで、法科大学院という新しい教育機関を設け、しっかりとした教育を施すことによって、
質を担保することになりました。

◎合格率(新司法試験)

年度  受験者数  最終合格  最終合格率

2006年 2,091人  1,009人   48.3%

2007年 4,607人  1,851人   40.2%

2008年 6,261人  2,065人   33.0%

2009年 7,392人  2,043人   27.6%

2010年 8,163人  2,074人   25.4%

2011年 8,765人  2,063人   23.5%

2012年 8,387人  2,102人   25.1%

◎合格率(旧司法試験)

年度   受験者数  最終合格  対受験者合格率

2003年  45,372人  1,170人   2.58%

2004年  43,367人  1,483人   3.42%

2005年  39,428人  1,464人   3.71%

旧司法試験は、学歴などの条件もなく、誰もが受験できたのに対し、
新司法試験(現在では、旧司法試験は廃止され、司法試験と呼ばれています。)は
法科大学院への進学が必須となります。

弁護士になるためには、司法試験に合格しなければならない。
司法試験を受験するためには、法科大学院に合格しなければならない。

難関の法科大学院に進学するほど、司法試験合格率が高くなるため
法科大学院進学にも力をいれなければなりません。
(司法試験に合格できる受験者がおのずと難関の法科大学院に進学し、合格率をあげているのかもしれませんが・・・)

2013年度の法科大学院別合格者・合格率は
1位 慶応義塾大学法科大学院    最終合格201人 最終合格率56.8%
2位 東京大学法科大学院             197人          55.2%
3位 早稲田大学法科大学院            184人         38.4%

現在、法科大学院の学費は、国立大学では年間約80万円、私大では年間約100~200万円になります。
法学部出身でなければ三年間で、約240万円~600万円。
法学部出身であれば二年間で、約160万円~400万円。

3回受けても合格できないと受験資格を失い、受験出来なくなってしまうのが現在の司法試験制度です。
ロースクールを卒業したものの実力が伴っていないと判断した場合、
受験を可否することも可能です。
しかし、その場合でも、ロースクール卒業後5年を経過してしまうと受験資格を失ってしまいます。
つまり、5年間で3回までという厳しい受験制限があるのです。
一旦受験資格を失ってしまうと、予備試験に合格しない限り
司法試験を受けることが出来なくなってしまいます。

◎“受験制限”を経過した各年度修了者の司法試験合格状況

法科大学院修了者による司法試験は、これまで8回(18年~25年)実施されており、
17年度~20年度の各修了者が「5年期間内に3回受験」の受験制限を経過している。

受験制限を経過した当該年度修了者の司法試験合格状況の概要は、次のとおりである。

① 17年度修了者(18年~22年司法試験受験可能)
・実入学者数(16年度「既修者コース」のみ)=2,350人 → 17年度修了者数(「既修者コース」のみ)=2,176人 → 合格者数(18年~22年)=1,518人 → 合格率=69.8%
・受験資格喪失者数=658人 → 受験資格喪失率=30.2%

② 18年度修了者(19年~23年司法試験受験可能)
・実入学者数(16年度「未修者コース」+17年度「既修者コース」)=5,480人 → 18年度修了者数=4,418人 → 合格者数(19年~23年)=2,188人 → 合格率=49.5%
・受験資格喪失者数=2,230人 → 受験資格喪失率=50.5%

③ 19年度修了者(20年~24年司法試験受験可能)
・実入学者数(17年度「未修者コース」+18年度「既修者コース」)=5,660人 → 19年度修了者数=4,911人 → 合格者数(20年~24年)=2,273人 → 合格率=46.3%
・受験資格喪失者数=2,638人 → 受験資格喪失率=53.7%

④ 20年度修了者(21年~25年司法試験受験可能)
・実入学者数(18年度「未修者コース」+19年度「既修者コース」)=5,774人 → 20年度修了者数=4,994人 → 合格者数(21年~25年)=2,355人 → 合格率=47.2%
・受験資格喪失者数=2,639人 → 受験資格喪失率=52.8%

新司法試験の合格率は法科大学院ごとに大きく異なるうえ、
法学部出身かどうかでも違ってきますが、
全体平均で見れば、お金と時間をかけて法科大学院に進んでも、
2人に1人しか法曹になれないというのが現状のようです。

法科大学院の本来の趣旨が実現するまでには、もう少し時間がかかりそうです。

次回は、法科大学院(ロースクール) 卒業後のキャリア②~司法試験に合格!合格後の進路~
について書かせていただきます!

本日もお疲れ様でした!

【引用文献】
旺文社 教育情報センター
弁護士需要と法科大学院の問題点
ベネッセ 教育ニュース

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